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「懲りずにコラム」 2004年11月上旬号

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「天皇の言葉の解釈、いろいろ」
 このたびの園遊会における、米長邦雄棋士(東京都教育委員)の国旗国歌に関する発言に対し、 天皇の「やはり強制になるということではないことが、望ましいですね」(との微妙な言い回し)は、 特定の施策についての発言ではなく(細田官房長官)、憲法第4条「国政に関する権能を有しない云々」 に関わるわけではないと宮内庁次長や文科相、また都知事もいうが、こんなときに"政治"を持ち出す連中の、 我田引水的発言のあざとさ、すなわち政治的発言こそ問題ではないのか。
 憲法を持ち出すなら、東京都教育委員会が推し進める学校行事などでの君が代斉唱・日の丸掲揚の強制こそ、 思想・信条の自由を保障する第14条に違反すると、言ってほしいところだ。
 国旗国歌法を定めたときの小渕首相は「強制ではない」といい、罰則も何もないはずだが、 なぜ東京都は強制的に押し付けるのか。自発的というのは、掲揚しようがしまいが、歌おうが歌わまいが自由だという意味、 つまりは単に"心"の問題でしかない。
 しかも、学校行事だけに押し付ける"真意"も分からない。もうひとつ、いまだに国旗は、 デパートの風呂敷売場で売っているのだろうか。それとも、お子様ランチの上だけか。
 たかが東京都の教育委員にすぎない男が、畏れ多くも天皇の前で、「日本中の学校で国旗を掲げ国歌を斉唱させるのが私の仕事です」などとは、 正気(将棋)の沙汰ではない!? それにしても、他道府県の教育委員会から、それに反発する声もないのはどうしたことか。
 何かな、近ごろ慎みもない東京都はやたらと目立ちたがり、「俺について来い」式になっているカゲで、 賢い他道府県の連中は「勝手にやらせとけばいい……。そのうち、みんな右へならえさ」と、 寝た振りしているだけかもしれないゾ。
 困るのは、こういう連中が思いつきだけで進める、たとえば「教員に免許制」(文科相)、 公募・FA導入や「全国学力テスト復活/ゆとり教育からの転換」など、学校現場を混乱させるばかりの"方策"に、 唯々諾々と従う国民が多いという現実である。
 それを政治家や官僚たちは、「国民の総意により」と、これまた自分たちに都合のよい解釈をする、 という構図はこれからもずっとつづくと思うと、書いたとたんに、居座り会長をいただくNHKの世論調査で、 小泉内閣の支持率が前回より4,5ポイント上がったというではないか!

「誘拐ビジネス?!」
 イラクで拘束された日本青年は、約束の48時間を過ぎた後、バクダッド市内で殺害され遺体で発見された。
 私は前回「トピックス」欄に、「4、イラクでの日本青年(24)の拘束で、またぞろ"自己責任"論が出そうだが、 台風に地震にと飛び回る、小泉首相は自衛隊の撤退を拒否したが、今回は止むを得ないというところでしょうか」などと書いたが、 その後、なぜか"自己責任"論は出ず、マスコミは、青年の軽率な行動を非難すること少なく、 ただちに自衛隊の撤退を拒否した小泉首相の発言が、その"悲劇"を招いたという傾向にあった。
 現実はどうか。消息通によると、青年はたぶんバグダッドで金目当てのグループにつかまり、 身柄を政治的テロリストに売り渡されたのではないかという。 この春ごろから、このような誘拐ビジネスがあると噂されていたそうだ。
 死んだ人に鞭打つな、がこの国の"国是"だが、お涙ちょうだい式の同情論、美談仕立ての論調は、いつまで経っても、 善と悪などと一面的な見方しかできず、国際的に大人になれない日本人を再生産するだけだ。
 それは、再選されたブッシュ2世に尻尾を振るコイズミに代表される。すなわち、交渉(駆け引き)すらできず、 自衛隊のイラク撤退を行なう"勇気"のなさと、相変わらずそんな首相を支持する"愚民"ばかりだからだ。
 一時は、アメリカがいう「アジア系男性の遺体発見」に振り回されながら、それでもアメリカに依存するコイズミ一派、 物見遊山? の青年とどの程度のちがいがあるのか。
 いや待てよ、青年はわが身を犠牲にしてまでも、コイズミに再考を促したかったのかもしれない。 とすれば、飛んで火にいる夏の虫は、かの青年ではなく……、
 ところで、"救出"のために何をやったのか分からないコイズミは、メルマガ「らいおんはーと」で、 次のように書く(11・04「テロの犠牲となった若者の死を悼む」)。
 「…何の罪もない若者の尊い命を奪った残虐、非道な行為に強い憤りを覚えます。…事件発生以来、政府は、 イラク暫定政府をはじめ関係各国、さらには、イラクの人たちには日本の活動をよく理解し、支援、 協力してくれる方はたくさんいますから、そういう方々にもお願いして、人質救出に向けて手を尽くしてきましたが、 このような結果になり、大変残念です。」⇒次項につづく。「ブッシュが再選されて、大変○○○○です。」

「仏手がスモール・ファウンティンが…」
 ブッシュは勝利宣言で、「米国は、子供たちが自由と平和の中で暮らせるよう、われわれの側に立つ同盟国とともに、 対テロ戦争を戦い抜く」とのたもうたそうな。
 "子供たちが自由と平和の中で暮らせる"、何て素晴らしいことだろう。しかし、ブッシュの真意は、 "われわれ(米国)の側に立つ同盟国"の"子供たちが自由と平和の中で暮らせ"ればよいだけで、イラクやアフガニスタン、 北朝鮮の子どもたちは、その"保護の下"にはないということ。
 かたや、わが国で11月は「全国青少年健全育成強調月間」といい、注意すべきは"運転中のケータイ禁止"ばかりではなかった。 しかし、ご存知の方は少ないでしょうな。
 わが市報に、こうある。「新たな国づくりの担い手である青少年が、誇りと自覚を身につけ、非行に陥ることなく、 豊かな個性と能力を持った人間に成長することを願い、家庭、学校、地域住民、職場、企業、関係機関・団体が一体となって、 青少年の健全育成を図っていこう」とするものだそうな。
 美しいコトバですねえ!"青少年"以外の、すべての国民が"一体となって、青少年の健全育成"を図るんですよ。 いえ、聞いたことがない、ですって。わしゃ、知らない、だって!?
 無理もないですなあ。あれだけ"ケータイ禁止"といわれても、1日目に全国で3645人、2日1697人、 3日679人の合計6021人(最多の東京は769人)ものドライバーが摘発されたのだから。 わが身に及ぶ、こんな身近なことでも知らない"新たな国づくりの担い手"でもない国民が、 何を好んで「全国青少年健全育成強調月間」なんて、知ろうとしますか!!
 ただ、問題は"新たな国づくりの担い手である青少年"が、いつの世も、エセ正義感を振り回す、お節介な大人たちによって、 "豊かな個性と能力を持った人間に成長する"機会を、奪われてしまうことである。
 卑近な例として、元"青少年"スモール・ファウンティンが、"誇りと自覚を身につけ"ず、 お釈迦様ならぬ"仏の手"の上で踊らされている現実を見れば分かるであろう。

(以上、2004年11月10日までの執筆)


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