「懲りずにコラム」 2004年9月中旬号
「ストライキ不発か」
前回「世論調査の虚実」で述べたように、共同通信社が、"政党支持"と一緒に電話調査した、プロ野球の球団減らし、
2リーグ制存続かどうかの、つづきである。
古田会長率いる選手会とオーナー側の協議は、スト決行前日の10日午後5時前に、11,12日のストのみ回避され、
あろうことか号外まで出たそうだが、玉虫色というか、相変わらず経営者側の"企み"(時間稼ぎか、なし崩し作戦)
が見え隠れする決着のつけ方ではなかったか。
テレビや新聞報道は、ファンや球団あるいは球場周辺のオコボレに預かる連中に取材し、
大方の意見はもっともらしく"スト回避"を支持していたが、1週間後にはどうなりますやら。
経営者たちは、選手会側の至極もっともな改革構想を受け入れるのかどうか、もしそうならば、
なぜ早くから手をつけなかったか。コイズミ自民党が、民主党や公明党の政策を横取りするようなものではないか。
もうひとつ、水面下で行われそうなのは、"労組"選手会の切り崩しであろうし、有力選手の一本釣りではないか。
この国の国民の多くは、巨人(=読売新聞)が安泰であれば、わが身も安泰と考えるようで、イラクが戦争状態であろうが、
ロシアで学校がテロの標的にされようが、北朝鮮でナゾの大爆発が起ころうが、いや日本各地での台風の被害がどうであろうが、
一向に構わないというところだろう。
さて、わが9・11、東京ドームでの対ヤクルト戦、いつものように巨人には遠慮がちなヤクルトは古田1人が気を吐き、
"敵地で拍手喝さい"とマスコミははしゃぐが、巨人がいつに似ず大量得点していたからの話。
負けておれば、あるいは彼が凡打を重ねれば、大ブーイングは間違いなかっただろう。
巨人ファンに限らず、成熟した日本人はいないはずである。
それが証拠に、「新チームなど作るのは簡単だ。『長嶋ジャパン』に再集合をかけて"アテネズ"なんてのはどうだ。
銀メダルのオーストラリア・チームを交流試合に招くとか」などとノーテンキかつ、いつまでも長嶋依存の体質を露呈したのは、
なんと東京新聞の筆洗氏(9・11付)。
世論をリードするはずのマスコミでさえ、この程度である。涙を流して喜ぼう!!
「イラク派遣モデル」
自衛隊の特殊装備に着目した、おもちゃ会社が、プラモデルなどで、イラク陸上自衛隊の派遣モデルを売り出したところ、
これまで人気の戦車をしのぐ勢いだという(東京9・12付)。
どんな次第なのか。おもちゃはプラモデル、ラジコンカー、チョロQまであるそうで、プラモデルは、
車体の側面と後部に描かれた日の丸に、英語とアラビア語で「日本」の文字があり、
イラク派遣で急きょ取り付けた屋根上のワイヤカッターや防弾板まで"忠実に"再現されているそうな。
さらに、指揮官や機関銃手、普通科隊員など5体で1セットも、同じ縮尺で売っているという本格派?!
そのセットの箱に描かれた隊員の顔は、一次隊の番匠群長と佐藤隊長にそっくりだとか。
うーん、いささか度を越してやいませんか。このままエスカレートして、死者でも出れば"軍神"モデルも出現するに違いない。
コワイですねえ。
さて、防衛庁の石破長官は、自他ともに認めるプラモデルマニアで、長官室には、F15戦闘機や護衛艦などのモデルを数多く飾っているそうだが、
このイラク派遣モデルは持っていないという。
新聞記者もつまらない質問をするものだと思うが、彼は現地で実物を多数配備している以上、なぜおもちゃで満足するのか、
よく考えてごらん?! 想像力の欠如というより、これほど危険な長官は過去にいなかった?!
ということに思いをいたさなかったのか。
「再び、NHK体質」
やはり隠蔽体質そのものは、身についたアカ、なかなか取れないらしい。9日の衆議院総務委員会。
NHKの公金"横領"にまつわる不祥事の審査で、参考人として海老沢会長が招致されたものの、
3時間に及ぶその模様をNHKは「編集権」を楯に放映しなかったからだ。
国民の"知る権利"は、なぜ無視されたのか! 自分に都合の悪いことを"隠し"たいのは、世の常ではあるが、他を責めて、
自らは口をつぐむとは、言論機関にあらざるもの。
一方、会長がトップの「コンプライアンス(法令順守)推進委員会」なんて組織を作ったらしいが、
カタカナ語を並べただけでなく、"推進"というところがクサイですな。まず、責任を取らないトップと、
それに追従する役員たちが選ぶ同委員会の委員なんて、大半は"与党"であろうからだ。
話を変えよう。いま、なべて民営化の時代である。"国営"放送NHKも、肥大化・硬直化のきわみ、
思い切って"分社化"してはどうか。それも、国鉄⇒JR方式がよいのか、あるいはニュース専門、娯楽専門などに分け、
スポーツ専門の場合は巨人中心とそれ以外などと、明確にすることがいいのかどうか、
共同通信社は緊急の世論調査をやってみてはどうか。
もう一つ提案しよう。まもなく来るかもしれない、有事の際には政府の意向を無視してでも、"大本営発表"を垂れ流しせず、
常に政府批判、真実暴露にまい進してもらいたいものだ。それこそ、「みなさまのNHK」の、
信頼回復にいちばんの近道であるぞよ!!
お口直しに、<今月のざれ言>といきましょう。
あ)「あの顔で ハングル使うか ぺ・ヨンジュン」(←「あの声で トカゲ喰らうか ホトトギス」…モテモテ韓国俳優に対する日本人男性のヤッカミ)
い)マリナーズのイチロー「打てども打てども わがチーム さっぱり勝てず そっと手を見る」(←啄木「働けど働けど わが暮らし 楽にならざり そっと手を見る」)
う)都営地下鉄「この座席は7人がけです/ゆずりあっておかけください」(理想と現実)→「この座席は命がけです/奪いあっておかけください」
(以上、2004年9月15日までの執筆)
kenha@wj8.so-net.ne.jp