「懲りずにコラム」 2004年8月下旬号
「ぬるま湯ニッポン!」
朝寝、朝酒、朝湯が大好きな小原庄助さんのように、身上を潰すほど豪儀でもないが、
日本人の多くは温泉が好きなようだ。そして、なんでも"効能"を信じ、ありがたがるのも日本人の特性であるらしい。
なかには、湯に浸かった回数を誇る人もおり、全国3千か所の温泉に入ったと豪語する出版人や、このたびの報道で、
それを上回る4千4百か所という大学教授もいると知った。
一方、箱根に行っても、日帰りで温泉に浸かる客が多くなったのは十年ほど前からだが、
都内にも温泉に入って食事してという"宿"がいくつかある。
何とかスパ(クアハウス)などという施設もある。そのハシリは船橋ヘルスセンターだったろうか
(1955年開業。跡地は巨大な商店街「ららぽーと」)。いま、この商店街のホテルにも露天風呂があって、
肩こり・神経痛・冷え性などに利くと各種の効能をうたっているそうだ。
私が白骨温泉の湯元齋藤旅館に何度か泊まったのは、20代の半ば、はるか昔のことである。
露天風呂は覚えているが、介山荘に泊まったかどうか定かではない。交通の便もよくないだけ、
いまのようにツアー客で賑わうこともなく、のんびりした時代だった。"白濁"の元が漂白剤だか、
防腐剤だかという騒ぎもなかった。
信ずれば救われる(足元がすくわれる?)のに、週刊誌は何でも暴くから、嫌われるのだ!?
一方、白骨温泉に入浴剤を納めていた群馬県草津町のメーカーは人気が出て、ホクホクと思いきや、
「ウチだけ儲けても…」と販売を自粛したというから、濁りのない心の持ち主なのだろう。
日本人はワル知恵が働くもので、伊香保などでは水道水を沸かした"温泉"が発覚した。
法的規制もない、野放し状態は行政と業界の馴れ合いとか、そのまま水(湯)に流そうという魂胆か?
似たような話では、メキシコ産の塩を「伯方の塩」と国産品のように偽って売っていた会社が、
公取委から"優良誤認"の警告を受けたという。同社いわく、「(いま天日塩は国内ではないから)天日塩と書けば、
外国産と分かると思った」と。
日本人のブランド志向は、どこまでも際限がないということか。そして、先の"白濁"騒ぎで、野次馬が白骨温泉に群がり、
入浴剤メーカーに注文が殺到したというから、節操がないのも日本人の特徴ではある。
「NHKの体質は、ニッポン人のそれ?!」
紅白はめでたいが、年末の行事は利権の巣窟になっているというではないか。歌手やタレントが紅白歌合戦に出れば、
翌年からテレビ出演が増えギャラも上がり、ドサ回りも多くなると思えば、売れない歌手(タレント)を抱える芸能プロダクションとしては、
色仕掛けか、現ナマかしか手段はなかろう。
同番組プロデューサーの4800万円だかの横領も週刊誌で報じなければ、ウヤムヤにしそうな、そのNHKの隠蔽体質だけでなく、
当事者を昇格もさせたというのはどういう神経か。
その後、編成局2人のプロデューサーのカラ出張300万円も、3年前に発覚したが公表しなかったとか。
ソウル支局長は取材費水増しで注意されたが、さしたるお咎めもなしに復職したとか。
岡山放送局でも、局長が部下の不正を隠蔽したという。まだ、氷山の一角であろう。
警察に限らず、こういう組織は"団結"が硬い!?
"日本薄謝協会"は、お金がどっさり余っているだけでなく、悪徳は善というと"社是"でもあるのか。
こんな体質のNHKが、毎年の予算を国会で承認を受けるという"儀式"は、センセイ方を侮辱していないか。
入浴剤で濁った温泉より、あざとい体質。"中立公正な報道機関"の名が聞いて呆れる!いっそのこと、紅白歌合戦だけではなく、
誤った歴史観を植えつける大河ドラマも、"時計代わり"と揶揄され、近ごろは内容が暗く視聴率も落ちているという連続テレビ小説も、
やたら海外に出てご機嫌をとる「のど自慢」もひっくるめ、マンネリ化した番組に"白黒"つける問題ではないか。
いずれも時代錯誤、なのである。
それだけではない。民放となんら変わらない番組でお茶を濁したりやたら番組宣伝をしたり、地上波デジタル放送だの、
BSだかで朝から深夜まで、何を好んでアメリカのプロスポーツ中継ばかりを流すのか。
その神経は理解しがたい。植民地ニッポンの、地ならしか!?
悪いのは番組ではなく、それを操る人間がいけないのだ。皆様の受信料で、不正を働いている、バレてしまって申し訳ない、
これからはもっと上手にやりますからと、と正直に言えばどうか!
と息巻いていたところ、時事通信社の世論調査で、首相としてふさわしいのは、小泉45・7%、岡田17・9%と、
大差で小泉支持と出たという。よって、安泰なのは、小泉だけでなく、NHKも、なのである!!
「君といつまでも…、ボカぁ、幸せだなあ!?」
「第二場のはじまり チャチャチャ!」
世は、アテネオリンピック一色かと思っていたら、意外や"抵抗勢力"がいるものですな。
最近、プロ野球をわが利益のために、1リーグ制にしようと音頭をとっていた、
巨人の渡辺オーナーが突如辞任という"号外"まで出たのは13日の金曜日である。
辞任を潔いといわれないところが、この人のキャラクターなのだろうが、
その日朝たまたま明大野球部合宿所の前を通ったとき、いつもと違った雰囲気が、私はなぜか気になっていた。
辞任の理由は、部下の編成部長が、今季ドラフトの目玉と目される明大のエース一場投手を自由獲得枠で入団させるためか、
数回にわたり現金200万円を渡すという"金縛りの術"を使ったことへの"連帯責任"らしい。
日本学生野球憲章第13条の2に違反するそうだが、編成部長が「(憲章を)知らなかった」と言わなかったところが潔い!
さらに球団社長・球団代表(編成本部長)・球団副代表も解任とは、走者一掃の2塁打ぐらいか!?
さすがNHK、いやちがった、人材抱負、かつ金持ち読売巨人軍ではある。
明大野球部の70歳になる総監督は200万円を小切手で立て替えただけでなく、「将来のある選手だから、穏便に」と願いつつ、
その職を辞任したが、金を立て替えたというのは甘やかしすぎでは。もらった本人は"子ども"ではない、
しかもマズイと承知していたのに。さらに、「本人も部も被害者」だとは、日本学生野球協会も甘すぎる!
だから、学生野球は軟弱なのである!!
ところで、プロ野球界の"内外野"は俄かにうるさくなった。他チームからは、このまま2リーグ制でとか、
一場投手はウチで獲得しろという声が上がれば、ある巨人ファンは「資本主義なんだから。
金があるところが良い選手を集めるのは当然」などとウソブく。しかし、まだ第一幕第一場が終わったばかりではないのか!!
そういえば、"不滅"の長嶋サンは、その昔「社会党の天下になったら、野球をやれない」旨の発言をしていたっけ。
資本主義の世の中、しかもアメリカの傘の下で、呑気でいられるなんて、《ここでもう一度》「ボカぁ、幸せだなあ!?」
(以上、2004年8月18日までの執筆)
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