懲りずにコラム目次

「懲りずにコラム」 2004年2月上旬号

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「二人の古賀サン」
 私の出た大学は、いまも文学部に第一と第二(夜間)がある。前者に入学し卒業した私は学歴を書くとき、 第一文学部文学科露文学専修と表記して提出するが、多くは「○○大学文学部卒業」としか転記されない。 文字数が多くて省略するのは分かるが、二つは違う学部である。 これでは正確といえず、私が学歴を"詐称"したことになりかねない。
 夜学に通う人はコンプレックスがあるのかもしれないが、働きながら勉強できるという趣旨で設けられているのだろう。 在学当時、3年次にロシア語のできる見慣れぬ顔の学友が増え、驚いたことがあるが、われわれが遊び呆けている間に、 彼らは勉強していたのである。何が幸いするか知れたものではない。
 さて、本題である。いま衆議院に二人の古賀サンがいる。民主党のアメリカ頼み? の学歴詐称、ウソの三枚重ねサンと、 自民党のもと幹事長で、イラク関連法案の票決では、記名投票にこだわり、棄権(退席)とスジを通す古賀サンである。
 「責任を取る」という点では、重要法案に無記名はあまりに無責任であり、信念のなさを感じるように、選挙公報に、 ウソを書きながら、自ら「故意とは思わない」というのは、聞くほうが恥ずかしい。 インターネットの時代にアメリカまで行って、何に、身を焦がさんとするのか?
 もっとも、一方の古賀サンが日本遺族会会長の間だけのスジ論ということになれば、これも何となくイヤな感じであるから、 ずっとその地位にいてもらおう。
 蛇足:値の張るモノを、「些少ではございますが…」と差し出すのも、詐称かな?!

「私の彼は…」
 日本人の多くは国粋主義者である。別の言い方をすれば、潜在的な"人種差別・民族差別"者であり、劣等感の持ち主である。 その裏返しが、学歴偏重となり、有名人・ブランドに弱いということになる。
 大相撲初場所で、モンゴル出身の横綱朝青龍は、初めての全勝優勝を果たしたが、 そのときのガッツポーズは国技にふさわしくないとの批判が新聞投書にあった。
 小柄だが、スキがなく強すぎる彼を快く思わない日本人が多いのは、彼がモンゴル出身だからで、 生まれたときにあってもやがて消える蒙古斑への、潜在的なコンプレックスが一気に表面化した感じである……
 というのはウガチ過ぎで、勝ち名乗りを受けたあとに、ギッと睨むようにテレビカメラに向ける表情だけでなく、 右利き尊重? の日本人には、左利きの朝青龍のしぐさに、言うに言われぬ違和感をもつからではないか。
 しかし、いまさら"国技"に拘るのは時代遅れである。 もと横綱の武蔵丸は大型のハワイ出身と小型のモンゴル出身力士の輩出を求め、また高見盛の個性をも評価する……。
 一方、親方連中は、外国人は1部屋に1人という申し合わせをして、国技を守ろうとしたのだろうが、いまモンゴルの30人に、 グルジア、ロシア、ブルガリアなど幕下以下で外国出身者は46人もいるという。マワシは、いやネライは見事にはずれた!?
 各国からの優秀な若者にくらべ、ハングリー精神のない日本人は、横並び体質が身にしみ、高学歴のためか、 大器晩成型なのか、42人の幕内で23歳の朝青龍の下には、22歳に黒海(グルジア)と朝赤龍(モンゴル)しかおらず、 あとは35歳の琴ノ若を筆頭に30歳以上が13人、29歳が6人と年配力士ばかり。"国籍不明"のK−1が流行るわけだ。

「新・不思議の国の…」
 1)パチンコ店やスーパーの駐車場で、車上狙いが頻発するため、従業員が見回りをするという報道があった。 男女2人1組で見回るあるパチンコ店では、いちいち車内を覗いたり、ロックされているかどうかとドアに手をかけていた。
 買い物するのもパチンコするのも自由。車で来ようが、歩いて来ようがそれも自由。カギをかけ忘れるのも自由。 なぜお節介をするのだろう。
 そのくせ、プライバシーの侵害と訴えられないように、車内に幼児が寝ている場合は黙っておくこと、 なんてマニュアルがあるのかもしれないな。
 2)青色ダイオードの発明をしたといわれる中村修二さんが、元の勤め先を相手取り、200億円を要求した裁判で、 彼の得るべき報酬は、なんと600億円という判決が出た。金額の大きさに、相変わらず、 やっかみや会社ぐるみでという日本人気質も報じられた。
 発明や発見には、環境やまわりの協力によるなど、さまざまな要素が加わるだろうが、 会社は今後も青色ダイオードのおかげで儲け続けるらしいから、気前よく金を出せばよいではないか。
 個人が目立つのはマズイという国民性は、なにに由来するのか? この会社に限らず、グループで同様の報酬を要求されても、 たぶん素直には応じないだろう。
 (ところで、中村さんは本当に、カリフォルニア大学サンタバーバラ校で教えているんでしょうな。 近ごろは、報道をすぐに信じてはいけないので…)
 3)人気グループSMAPの一人、木村拓哉がアイスホッケーの主人公を演じるドラマの収録の合間に、 ファンサービスのつもりか? スタンドに打ち込んだパック(試合用のタマ)が若い女性の顔面に当たり、 歯を折るという"事件"があった(パックが当たって、パックが落ちたのではない!)。
 この不祥事を新聞は報じたが、高視聴率のためか、フジテレビは放映中止の措置もとらず、 さらにどの民放もそれについて報じなかったのは、人気タレントを多数抱える、 彼の属する芸能プロの威光に恐れをなしたからという。
 報道する側が、自粛=自主規制してどうするのか。むしろ、隠蔽といってもよく、民放も加盟する日本新聞協会が、 防衛庁の報道管制には"抗議"しても、ここで黙っているのは"半落ち"ではないか(注:旧日本語、かた手落ちの意味)。
 4)小泉首相は、ほんとに情のない人ですね。
 宮崎県の女子高校生が、イラクでの"武力を行使しない復興支援"を求めた5千人もの署名を集め、 内閣府に届けに来たことに対し、その気持ちを逆なでするように、「この世の中、善意の人間ばかりではない」と、 冷たく突き放したという。
 たしかに、唯我独尊の彼も善意の人ではない! "戦場"に派遣された1000人もの陸海空の自衛隊員に犠牲者が出ても、 「誰にでも寿命があるから」などと、いうのでしょうな、きっと。
 こんな首相をいただく、われら日本国民は、ほんとに仕合せだなあ。

「歯医者の内輪モメ」もう一つ、歯の〈歯ナシ〉
 自民党の圧力団体の一つ、日本歯科医師連盟(日歯連)は今夏の参院選にも、比例代表候補を出すのだろうが、 政治資金疑惑(記載漏れ)でモメている。下部組織の東京都歯科医師連盟への配分に関し、双方の報告書で、 約1億4千万円の"食い違い"があったという。
 どちらかがウソをついているということだが、これを「目くそ鼻くそ…(品のない言葉だなあ)」といっては、 眼科や耳鼻科のお医者さんに申し訳ない。
 要するに、患者の歯を、ちょっといじくり、何度も通わせながら(友人の歯医者の話)、稼いだ金が大きいからか、 患者のことなど歯牙にもかけず、せっせと献金していたのだろう。
 麻酔もいらないマヒ状態かと思うが、そこはそれ、歯に衣着せぬ泥合戦が始まるかもしれない。 あるいは、奥歯にモノが挟まったような言訳をするか、歯の根が合わぬほど震える"善意の人"もいるのではと同情する。
 なに、今度の選挙は、歯医者復活戦で、よけい熱がこもるだって?!

(以上、2004年2月4日までの執筆)


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