似非エッセイ目次

似非エッセイ 2003年8月下旬号

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「懸賞金36億円」
 なんでも懸賞金をつけたがるWantedアメリカは、サダムの二人の息子の所在を通報したイラク人に、 邦貨で36億円相当を支払い、身の安全を確保する目的で、一家を国外に連れ出した。 ご親切にと思う、あなたはお人好しですねえ。どこへ行ったか分からないということは、殺害されても、分からない……。 「いぬのおまわりさん」も、こまってしまう!?
 (アメリカは、今イラクで月に4800億円もの駐留費を無駄遣いしているという)

「レとロはとなり同士」
 とつぜん、電話で「オレ、オレ…」と名乗られた"息子"の窮状に、大概のおっかさんはオロオロして、 言われたとおりにお金を出すのは、血のつながりという、日本古来の美風に金縛りに遭ったからではなく、 レとロは"となり同士"の宿命にあるからだ。
(注:「となりのトトロ」とは関係ありません)

「ノルマとのろま」
 学区制が廃され、大競争時代に突入した都立高校は、都教育庁から求められた努力目標(「経営計画」)を、 進学校は「東大現役合格20人以上」とか「大学現役合格率60%以上」、 中途退学の多いところは「1,2学年の中途退学者を5%以内」などとする"マニフェスト"を掲げているという。
 一方、五菱会ヤミ金融事件。同会は傘下の店舗に毎月の売上げノルマを課し、達成した店長には高額な歩合が支払われ、 「執行部店長」と立てるが、成績の悪い「クソ店長」は給料を下げられたり、吊るし上げを食ったり。 そして、収益を拡大しつつ、500万円ずつ束ねて、山口組系「五菱会」に上納されていたという。
 ところで、都教育庁←校長←教師の図式はないでしょうねえ。

「シュワちゃんと健作」
 カリフォルニア州知事に誰がなろうと、わが日本に関係はないと思うが、135人という候補者の中でも、 俳優のシュワルツネッガーが有力だと、新聞が「シュワちゃん」などと連日持ち上げているのはミーハー以上(異常)である。
 しかも、現知事のリコールが成立しなければ、水泡に帰すという、一種のカケ、"遊び"でもある。騒ぎすぎではないか。
 かたや、娘の逮捕で辞任した知事の後釜を決める埼玉県でも、候補者は乱立気味。 自民党の森田健作議員は、わずかな地縁を頼りに立候補しようとしたが、"ボス"に断られたという。 そこで、「けじめをつける」と、議員辞職を申し出た健作君、潔いというのか、「まあまあ、早まらずに」 という声を期待してのパフォーマンスか?
 さて新聞は、彼に人気だけで実績がないと見たからか、"青春の巨匠"と奉る。 恥ずかしくないかね、この鈍感な日本語感覚!!(東京8月7日付)。

「西部警察、異状あり!?」
 名古屋で、「西部警察」ロケの最中、若手俳優の運転するスポーツカーが暴走し、見物客に重傷を負わす事故が起こった。
 テレビ朝日の45周年記念番組として、10月から放映が決まっていたが、石原プロの渡哲也社長は記者会見で、お詫びをし、 放映を中止すると発表した。どこかのお偉方と違って、潔いではないかというと、「俳優だから」(演技はお手のもの) との声あり、なるほど。
 また、同社長は「気の緩みがあったのかもしれない」というが、当の俳優が「いいところを見せたくて、アクセルを強く踏んだ」のは、 大勢の見物客を前に、舞い上がっていたのであろう。これを"驕り"という。

「東電の酬い!?」
 久しぶりに、ニューヨークが大停電に見舞われたが、その原因をめぐって、カナダとアメリカは責任のなすりあいとか。 なに、電力自由化のコスト競争で、送電線の老朽化などを放置した、要するに人災であろう。
 東京もこの夏、東京電力のおかげで、停電に見舞われる可能性もあったが、冷夏が"味方"して、今のところ、無事。
 ところで、2000年問題を思い起こした人はどれぐらいいただろう。停電すれば、すべての機器が作動しなくなる……。 他山の石とすべしと思っていたところ、山陽新幹線で停電騒ぎが起こった。日本はほんとにアメリカ追随が好きですねえ。

「アメリカを信じられるか」
 8月15日前後は、きまって"戦争"と"平和"が論じられるが、この国の右傾化はかなり目立ってきた。 なかでも、若者の心が荒廃しているのは、"愛国心"が足りないからだ。 そうなったのは、憲法と教育基本法だという声が高まりつつある。理由は、その二つが、アメリカの押し付けだからという。
 しかし、なぜ50年以上も経った今、急に言い出すのか。さらに不可解なのは、小泉首相以下、それらの論者も、なぜ今、 アメリカに追随し、または容認しているのか。
 あのアメリカと、今のアメリカは違うというのであれば、それは牽強付会。 アメリカを後ろ盾に、「アメリカの押し付けだから」というのでは論理が通らない。 いや、お人よし、磯のあわび……でしかない。
 アメリカは利用するときだけ利用する、身勝手な国なのである。目を覚ませ、ニッポン!!

「愛知万博」
 05年に、環境問題ですったもんだした、愛知万博が開催されるという。 パビリオンのひとつ、「21世紀のちから」をメインテーマとする「中日新聞プロデュース共同館」の外観は、 "霊峰"富士山をイメージしたそうだ。
 高さ40メートル以上の、「屋根は、夕日に映えると葛飾北斎の富岳三十六景「赤富士」のような雰囲気をかもし出す」 とプレス発表にあるが、写真を見ると、地盤が隆起して、富士山が30度ほど傾き、まさに倒壊(東海)寸前の様相を呈している、 ようである。
 東海地震がささやかれる中、また7月に発表された「富士山防災マップ」で、火口のできる可能性として、 過去のデータからその地域がリストアップされているのは、安心というより、不安材料になるのでは。

(以上、2003・8・17までの執筆)


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