「懲りずにコラム」 2004年6月上旬号
「ブッシュに拳銃を持たせるようなもの」
佐世保での小学6年生女児による、同級生殺人事件は、早期IT教育の破綻でしかなく、「思春期だから」
「初潮が始まる年齢だから」は、問題の核心から目をそらせる議論でしかない。
グローバル化に遅れないために、幼稚園児に英語教育をとか、小学生からIT教育を施そうなどという、
目先にとらわれた拙策の数々は、モラルにかけ、自信のない大人たちへの、子どもをダシにした目くらましでしかなかった。
ケータイを持たせるのは、塾帰りで遅くなっても、家出をしても連絡がとれ、"私"が安心するからであり、
化粧をさせるのは、子どもの柔肌を守るより、わが分身(友だち親子)を作りたいため
(でなければ、化粧品会社やマスコミが煽るからイケナイのであって、"私"の責任ではない!)であろう。
"18歳で社交界に"ではないが、なんでも手に入る子どもたちは、我慢することを学ばず、
早く大人になりたいという願望や憧れも抱かない。そのかわり、好奇心からタバコをすったり酒を飲んだり、
退屈だから援助交際をしたり、目立ちたいために、さまざまな事件を起こすのである。
インターネットの世界を現実と錯覚しないためには、子どもらにさまざまな体験や知識を習得させてからで十分である。
20年ほど前、友人の幼稚園児は動物園でゾウを見て、熱を出してしまったという。
絵本のゾウしか知らなかった彼は、感受性が強かったのか、現実との乖離に想像力が追いつかなかったからだろう。
もうひとつ、子どもが善悪を判断する知恵は? 政治家たちが安易に唱える「心の教育」や、
道徳心に欠ける大人たちが強制する「道徳」なんぞ、子どもには届いていなかった証左である。
この国の政治家や役人は、いつの世も、仏を作って魂いれず、を繰り返すだけである。
「アイ ギャランティ(私が保証する)」
小渕ものつくり首相は病死でその構想は頓挫し、ついで、森IT(イット)兼「神の国」首相は元気に退陣したが、
そのあとを受けたコイズミ人生いろいろ首相は、多弁すぎて、問題点をぼかすのが身上とは?!
年金未払い問題などの混乱は、ちょっと前の時代では退陣を余儀なくされるケースなのに、なぜ安泰なのか?
一国の首相としての責任の重さも、恥も感じない彼に対し、野党もマスコミもだらしがなさすぎる!!
北朝鮮"電撃"訪問で、ジェンキンス何がし(J氏)を連れて帰れなかったにもかかわらず、
直後の世論調査では支持率は上がったというから、"国民"にも困ったものだ。2000本安打のキヨ様や、
ヨン様やベッカム様だけでよいのかしらん。
北朝鮮で、日本に帰るようJ氏を説得したという、人生いろいろ首相は、アメリカから(J氏の身分保障に関し)
何の確約も取っていないのに、「アイ ギャランティ(私が保証する)」といったという。
しかし問題は、同席した藪中外務省アジア太平洋局長に指示したメッセージ(英文)である。
J氏はそれを鵜呑みにせず断ったというが、もし承諾して、日本に来ていたとしても、
アメリカから脱走兵として訴追された場合、人生いろいろ首相がなんと言い訳をするか、もう想像がつくであろう。
「指示はしたが、私が書いたものではない!」。それでも、参院選は大勝する!?
「リーガンではなく、レーガンと呼んで」
69歳と史上最高齢で第40代アメリカ大統領(在任1981−1989)となったレーガンが、アルツハイマー闘病10年のすえ、
肺炎を併発して93歳で亡くなったのは、6月6日雨ざーざー降ってきて……のことだった(日本時間)。
先ごろのシュワルツネッガー加州知事もそうだが、俳優上がりの首導者やその夫人は他国にもいるが、
俳優リーガン氏の60本近い出演は主演者の引き立て役ばかりだったとか。
しかし、大統領として、かなりの評価を得ていたようで、わが中曽根元首相(86)は
「自由世界の盟主として共産ソビエト連邦社会を崩壊させた偉大な人物で、将来も出そうにはない大統領だ」
と"家族的つきあいをする仲間"をたたえれば、中曽根サンの日の出山荘がある村では"村民上げて深い悲しみに包まれ"たそうだ。
ついで、ゴルバチョフ元ソ連大統領(73)も「ロナルド・レーガンは私にとって偉大な大統領だった。
彼とともに、ソ連指導部は非常に重要で困難な対話を始めるのに成功したのだ」といい、
サッチャー元英首相(79)は「レーガン元大統領ほど自由を追求し、冷戦での勝利を語る資格がある政治家はほかにいない。
しかも一発の銃弾も発射しなかった」と、暗にブッシュ現大統領(60)に鉾先を向ける……。
さて、そのブッシュは嘆き、悲しんでいう。「米国にとって悲しみの時だ。偉大な米国人の人生が終った。
(中略)レーガン氏は、その偉大さで米国民の尊敬を集め、その善良さで愛された。
彼は信頼され、強さ、優雅さ、ユーモアを持ち合わせていた」(一方の、私は……)。
埒外の、わがコイズミさん(62)は哀悼の意を表するでもなく、「歴史的偉業をしのび、
日米関係の一層の強化と世界の平和と繁栄のために努力を続けていくことが私たちの責務とあらためて痛感している」と。
うーん、やっぱり国内向けか(イヤ、私が書いたんじゃないよ、官邸が勝手に……)。
11日の国葬には、中曽根大先輩を行かせるのだそうな。自分はサミットで米国にいるというのに。
ブッシュも参列しないということかな。
(以上、2004年6月9日までの執筆)
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