似非エッセイ目次

似非エッセイ 2003年7月下旬号

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「12歳」
 17歳「セブンティーン」は日・米の雑誌名のほか、演説中の浅沼稲治郎社会党委員長を刺し殺した右翼少年 (1960年)で大江健三郎『セブンティーン』のモデル、14歳「フォーティーン」は今期の直木賞受賞作の一つ (正しくは「4ティーン」)と、神戸児童殺傷事件の少年A。さて12歳は?
 長崎の中学1年生男児が4歳の男の子を投げ殺したり、友だちを連れてくればもっとお金をやるといわれて 監禁された稲城の小学生女児4人など、12歳が主人公の事件が重なった。
 そのせいか、"親も打ち首"といったり、被害者か加害者か分からないといった大臣談話が物議をかもしているが、 あの方、選挙が近いと見ての、パフォーマンスだったのではないか。 ほとんど目立たない人だったからねえ。そういえば、選挙違反も"連座制"と厳しくなっていますねえ。 "親も…"といったのは公平さを保とうとしたのだろうか。
 それはともあれ、その昔、占領軍の最高司令官だったマッカーサーが帰国後に吐いたセリフに、 「日本人は12歳」というのがありましたな(1951年)。
 半世紀以上も経っているが、日本人のレベルは上がったのか、下がったのか。

「渋谷に行くな!といわれても」
 「12歳」の続き。夜遅く、家族連れのショッピング中に、4歳の子どもが連れ去られ殺された。 犯人憎しという気持ちは分かるが、幼児を一人ほったらかしにした親の"責任"は問われないのだろうか。
 一方、渋谷には行くな、携帯は持つなと指導していたと校長はいうが、 そんな注意を聞く子供はほとんどいないくらい、いまの"情報"は即ち、誘惑なのである。
 また、少女が自分は"女"であることを知って行動するのは戦後すぐにもあった。 時代環境が違うだけで、それはもう"本能"なのであろう。
 それに引き替え、29歳のロリコン青年は、監禁するためマンションや手錠まで用意したそうだが、 煉炭にビニール袋で自殺とは、最後まで身ぎれい? にという潔癖症だったのか。
 などと感心しているうちに、外電は、31歳の元米海兵隊員がインターネットで知り合った英国の12歳少女を誘拐した廉で、 ドイツで逮捕されたと報じた。これもロリコン青年だったらしい。
 ロリコンとはロリータ・コンプレックスの意である。 語源となったナボコフ作の、中年男の少女愛小説「ロリータ」が日本で出版されたのは1974年、 ロリコンが流行語となったのは文庫本化された1982年、「ネクラ・ネアカ」も同じ年である。
 ちなみに、主人公ロリータも12歳だった。ああ、時は流れる、いや流れない?!

「桃子とももこ」
 戦争には情報操作(捏造)はつきもの。 このたび勲章を貰った美人兵士はイラク軍の捕虜でなかったことがバレているが、 本日発表されたフセインの二人の息子ウダイとクサイの死亡説も臭いのでは。
 さて、大量破壊兵器は見当たらず、イラク人による米軍への攻撃が増し、 ついにアメリカは「ゲリラ戦だ」と言い出した。遠く、ベトナム戦争の二の舞になりかねない様相である。
 それは、いつ終るか分からない、戦費増大を覚悟せよ、と国民に言っているようでいて、 きっちりと日本国、小泉君へのメッセージでもある。 だから、すぐにも自衛隊派遣と意気込んでもらっては困るところへ、"盟友"ブレア首相の来日である。 箱根なんかで、のんびり笑っている場合ではないですぞ、小泉君。
 そのブレアは、イラクのウラン購入情報「疑惑」問題で、窮地に立ちながらもウマいこというものだ。 アメリカを訪問し、ブッシュを横に、「(対イラク戦争は)われわれは間違っていたかもしれないが、 後世には評価されるであろう」と。
 日本人は政治家に限らず、決して「間違っていた」などとは言わず、後で食言がバレると、 何やかやと言い訳するところだが、このブレア流には揚げ足を取るわけにも行かないではないか。 弁論術こそ、政治家の資質(私室)か。
 そういえば、日本は密室政治とか待合政治などと、ひそひそ(秘書秘書)話すのが、得意である。 「ちょっと桃子の事務所で」などと"缶詰"状態にして……、これを予見したエッセイ集があるかと問えば、 「もものかんづめ」といいたいところでしょうが、この作品は本件とは無関係(さくらももこ著、集英社刊)。

「解党こそ生きる道」
 本欄のようなところで、共産党に続いて社民党を取り上げるのは、それだけ野党のレベル、 いやモラルが低下している証拠であろう。要するに、自民党中心の金権政治を批判するだけの貧乏所帯、 やることがないのだ、たぶん。
 辻元元議員の秘書給与詐取事件に、土井たか子党首の元政策秘書が絡み、 党首は責任をとって辞任しろの声もあるが、何しろ、同党の看板(元ムスメ)で、辞任=解党となるらしく、 辞めるに辞められないのだそうな。
 そもそも、政策秘書なんて、ほとんどが実体のない秘書水増し(給与横領)の抜け道で、 どの議員事務所でもやっていることだろう。 今度は、「運が悪かっただけだ」なんてセリフを吐いた元総理のような"助っ人"のいなかったのが不運。
 元はといえば、多くの私設秘書を雇う金がなければ満足な議員活動もできないところに問題があるのだ。 もっとも、"桃子"のような溺愛したいムスメを持てば別のようだが……。
 ところで、パソコンで同党首の名を入力すると、「退いた過去」党首と出るのだが、 それは私の機械だけだろうか。
 でも、推薦したいですねえ、目下バーチャルでも、勢力を拡大しつつある「老人党」の党首に。 いっそのこと、両党が合流して、選挙戦に臨めば、「退いた過去」の復活となり、軍国小泉政権を打倒し、 デフレ日本の活性化に大いに役立つはずだがなあ。
 「やるっきゃない」ですぞ、土井たか子さん! 「いかがです、名代名段?」いや失礼、なだいなだサン?

(以上、2003・7・23までの執筆)


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