からむコラム 2002年12月号
「愛国心」
「国を愛する心」はだれでも持っているはず。
ただ、それを口にすると、すぐ"右翼""国粋主義"となじられるところに、この国の国民の悲劇がある。
右や左のだんな様が、日の丸・君が代を挟んで、良いだの悪いだのと言いあっているかぎり、
子どもたちはそんな大人を見て、将来に希望を見出せるわけがない。
それは、近刊の拙著『有害図書と青少年問題―大人のオモチャだった"青少年"―』を読んでいただければ分かるが、
この国の大人たちは、どの時代も"次代を担う青少年"に期待するといいつつ、すべて問題を先送りしてきたのである。
なぜか? 問題を解決すれば、せっかく手に入れた心地よい地位や肩書がなくなり、寂しくなるからという、
大人のエゴがまかり通るからで、副題に「大人のオモチャだった"青少年"」とつけた所以である。
思うに、愛国心とは「私はこの国が好きだ」「この国に生まれたことを誇りに思う」「他の国の人とも仲よくしたい」と、
素直に思える気持ちを子供たちに持たせることだろう。
そして、子どもの権利条約に則って言えば、「大人は黙っていろ!」の一言に尽きる。
いまさら、教育基本法を改正したからといって、解決するような問題ではない。
もう一ついえば、18歳から選挙権を与えることであり、子どもたちに自ら考える力と、
自己決定権を身に付けさせることである。
非行にしろエンコーにしろ、子ども自体の問題ではなく、じつは家庭であり、
大人の問題であるから、根は深い。しかも、これが最大のネックである。
「"権威"」
学者や研究者に限らず、世の中には"権威"、あるいは真に権威のある人も多いが、
そうでないケースも少なくない。
たとえば、若い芸能人(タレント)が、稼いでマネージャーなど何人もの面倒をみるようになると、
まわりが彼(あるいは彼女)を「センセイ」と呼びはじめる。
当初は照れくさがっていても、それに馴れてくると、わがままのし放題、そして自ら「先生」になった気になる、
つまり、鼻持ちならない存在となる。
一方、それなりの実績があると、まわりが「先生」呼ばわりし、多くを期待し、
やがて"権威"と持ち上げる。
たとえば、サーカーの日本代表監督が、フランス流からブラジル流に変わっただけで、
監督としての何ら実績、経験すらない人物を早"神様"というに至っては、
公共放送をはじめ日本のマスコミは世論の"扇動"に忙しいらしい。何が目的か。
彼は、ママン(いやマミー、でもないな)が亡くなったといって、対アルゼンチン戦を放棄して、
国に帰ってしまった。悲しみに沈んでいると思いきや、当日の試合を観戦しながら、ケータイもって、
ブラジルから指示を出していた。気楽なものだ。
彼は、アルゼンチン戦から逃げたのである。監督就任早々、2戦無勝利を避けたかっただけではないか。
そして、中田や小野を現地で見るのだと、いまは欧州行脚としゃれ込んでいる。
テレビインタビューで彼はいう。「もし、ブラジルの監督を頼まれても、引き受けない」。
日本を愛している、特別の国だからといいたいらしいが、裏を返せば、
母国から監督就任の依頼がないというだけのことであろう。
「"権威"は、その人にではなく、まわりの人の心の中にある」だけだ。
「1年間の感想」
私がこのHPを開設してから、やっと1年が経過した。予想もしなかったことがいくつもあった。
なかでも、アクセスが毎月100件前後もあったことで、これはありがたいことだと思う。
また、世の中にはさまざまな考えの人がいることを、身をもって体験したのは、
思わぬ質問や相談を受けたことだった。もちろん、見ず知らずの方たちからである。
それなりにメールを返すと、「返事をもらえるとは思わなかった」という言葉にはじまり、
意見や感想を述べあい、2、3回の往復で、めでたく終了するという経過をたどった。
中には、質問しながら私の回答に対して、ウンもスンもない御仁もいたが。
パソコンやインターネットを罪悪視する人も多いが、要は使い方であろうし、
マナーをどこまで守るかというだけのことである。
返事を出すかどうかを、どこで見分けるかと聞かれて、私はこう答えた。
「相手が、真面目な気持ちであるかどうかは、だいたい文面で判断できる」。
ついで、お互いが「誠意をもって対応すれば、まず事は収まる」といえる。
このコラムも好評か悪評かは分からないが、"書く"ということと、意見をもち発表することの大切さを改めて認識した。
近々、リニューアル、またはコンテンツを増やすつもりであるが、HPには良いアシスタントの存在は欠かせない。
番外「近ごろの言葉」
初雪も早く、今年も相変わらず、さまざまな事が起こった。
そこで、新"花ことば"として概括しよう。
・ ケータイ=聞く耳持たず
・ メール=礼儀を忘れる(または、みな苗字が「モシモシ」となる)
・ たまチャン=ギャラなしアイドル(または、「気まぐれ」)
・ ノーベル賞=身近だが、縁のないもの
・ 拘束具=本来、使う側が身に付けるべき道具
・ 拉致=24年は長すぎるが、その後の"厚遇"にはやっかみも
・ バウリンガル=そのうち、"人間"用が流行る
・ 2千円札=やっと日の目を、千代田区御用達
《番外》スーパーカミオカンデ=スーパーで洟をかんで オソマツでした!
(以上、2002・12・09の執筆)
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