からむコラム 2002年11月上旬号
「羽田から日本(自宅)は遠い!?」
友人が仲間たちと所用で韓国へ行き、今月1日深夜に、やっと自宅に帰ってきた際のてん末。
午後6時50分成田着のはずだったJALは、成田上空が霧に包まれており、3回も旋回したあげく着陸をあきらめ、
羽田に緊急着陸したのまでは仕方がないと思ったが、 "一時留め置き"という形で乗客は4時間近く機内に閉じ込められていた。
その間、成田の状況は回復せず、羽田で通関手続きとなったが、国際線の緊急時を想定しておらず、
おっとり刀で駆けつけた係員は1人。しかも、すでに3機分の乗客が待ちぼうけとなり、手続きは遅々として進まず、
夜中の1時ごろに通関を終えた友人たちは、まだ"解放"されなかった。
JALからタクシーのチケットをもらったが、限定使用のため別の会社には使えないものだった。
なかには、待ちきれずキレてしまい、自腹を切って帰った人もいた。JRの場合と違って、"駅長室"に怒鳴り込むものはいなかったが、
ある新聞社の派遣カメラマンらしいのが、タクシー待ちの行列を撮ろうとして抗議され、フィルムを抜かれるという"事件"はあった。
さて、自腹を切らせる"じらし作戦"を腹立たしく思った友人は、やっとタクシーに乗り、自宅に着いたのは午前3時。
空港から近かったせいか、運転手から「商売にならない」といわれたとか。
飛行機の場合、緊急着陸はよくあることなのに、なぜその対応がお粗末なのか。
先の運転手によれば、以前、青森まで乗せた客のときは18万円もかかったという。
遠い客にはホテルの一室を提供すればよいものなのに。
昨年の米中枢テロ以来、海外旅行客の減少に加え、今年は台風の当たり年、何度も欠航が続いて、
どの航空会社も火の車だろうに、旧態依然としておれるのは"結構"なことですな。
「ニセ牧師に、ニセ処女?! どこが悪い」
28歳のカナダ人男性が牧師の資格を持たずに日本に滞在し、これまで5か月間、福岡市内のホテルで結婚式の司祭役を勤めていたことが問題となった。
男性はホテルと1回1万8千円の契約で、土日を中心に1日3、4組の司祭役を務めていたという。
法律的(資格外活動として入管難民法違反)には、いけないことだろうが、そもそもクリスチャンでもない日本人が、
キリスト教スタイルの結婚式を行おうという魂胆からして不純である。
しかも、場所は正規の教会ならぬホテル内のチャペルである。
ところで、司祭の待つ祭壇まで新婦が父親に手を引かれて歩む通路を、たしかバージン・ロード(処女の道)とかいったが、
出来ちゃった婚が流行りの現代に新婦の何パーセントがその道を歩む資格があるのだろうか。
招待客はだれしも新郎新婦などキレイごとをいうが、現実には"心労妊婦"であろう。
要するに、チャペルもご当人も"にせもの"なのに、司祭だけが"ほんもの"というのは、かえってまずいのではないか。
全部が"にせもの"なら、オセロではないが、ひっくり返せばすべて"ほんもの"になるだろうに。
堅いことをいうのはお役人の仕事だが、可哀相なのは未だに報酬をもらっていないカナダ人男性である。
自ら「カナダからのラブレター」でも待つしかないか。
「癒し系? 怪し系?」
ちかごろ、「癒し系」は知っていても、「理科系」は何の意味か分からない若者が多いらしいが、
その「癒し系」の代表はアゴヒゲアザラシの「タマちゃん」から、「ノーベル賞の田中耕一さん」に移ったようだ。
人気などというものは、そのときのムード次第で何でもよいわけで、そういえば、かつて井の頭公園だかで、
体に矢を射ぬかれたカモ、その名も"ヤガモ"君が人気になったこともある。
この辺りに、日ごろの「怪し系」日本人が、「癒し系」に救いを求める理由があるのではないかと愚考する。
このたびは、拉致問題報道にうんざりする多くの日本人に受けたのが、単に"可愛い"だけの「タマちゃん」
(別名ツルちゃん、またの名をキャタピラちゃん、もとえ「帷子」チャンとは言わなかったか)だけでなく、
知的で庶民の手に届かない、いやそもそも日本人の手に届きにくい"ノーベル賞"を、「欲しいとも思わず」
「他人事のように」受賞した、どこにでもいそうな、しかし目立たない若いオジサンが手にしたところが"ニクイ"のだろう。
話は変わるが、勝手な推量をすれば、これから生れる男の子の名は「耕一」クンに集中することだろう。
女児はもちろん「愛子」チャン。
こう並べてみると、「愛子」さんに「耕一」君なんて、やたら凝った漢字や変な読み方をする国籍不明な「怪し系」より、
古典的で日本的な「癒し系」である点、結構ではないか。
(以上、2002・11・11までの執筆)
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