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むりやりエッセイ 2月下旬号

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「ローマの落日」
 私が、映画「ローマの休日」オードリー・ヘプバーン扮する王女が、(ローマの名所)真実の口で、手を挟まれ?驚くシーンを思い出したのはなぜだろう?!
 この14日、ローマで開かれた先進七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)のあとのまぶたが閉じたり、ろれつの回らない記者会見が世界中に報道されたことに関し、 当の中川前財政担当大臣は映像が流されたこと、アルコールではなく風邪薬を大量に飲んだことを遺憾としているのは筋違いもいいところではないか。 これでは「ばれなければいい」といっているのと同じである。
 さらに、記者会見後に訪問したバチカン博物館では、立ち入ってはいけない柵を越え警報を鳴らされたり、美術品を素手で触ったりしたという。 《これを不問に付したローマ法王庁(バチカン)には“大人の風格”が、いやいや“子ども扱い”されたってことか?!》
 自分の置かれている立場を、常に意識し、行動しなければならないのが大人であり、ましてや彼はれっきとした国を代表しての公人である。 アルコールのせいか風邪薬のせいかはともかく、ほとんど善悪の区別を学んでいない“幼児”同然ではないか。 そもそも、薬は処方どおり服用するもの。たくさん飲めば早く治るなんて、中高生並みなんていえば、彼らが怒り出すのではないだろうか。 それほど常識もなかったのかしらん。
 彼は気が小さいからか、あるいはアルコールに逃げているのか、“太っ腹”を演じているのかどうか知らないが、 分をわきまえて行動する、大人あるいは社会人としての自覚が欠落しているのではないか。 強面で、すぐ怒鳴りつけるとか、側近もイエスマン、だれも忠告できなかったとか、彼は“裸の王様”になっていたのだろうか。
 アソウ首相の盟友などといわれているが、それならいっそう首相は酒の飲み方を教えるとか、朝のジョギングに誘ってやるとか、 国政を論ずる前に、きちんとやっていればよかったものを、すっかり“迷優”に出来上がってしまった。 もはやどうにもならない麻生クンが、政権に執着しているのも大人げ内閣だが……。
 そういえば、何かといえば「大所高所から・・・」という言葉を繰り返す政治家すら、いなくなりましたねえ?!
 《ちなみに、私が「ローマの落日」というタイトルを思いついたのは20日(金)のことだが、 本日(24日)発売の写真週刊誌「FLASH」3・10号の特集「独占インタビュー/『私が日本一と叫んだ理由すべてお話します』 /へべれけ中川昭一前大臣 噂の美人妻激白!」および「酒席同席した読売新聞30代美人記者の正体」の2本の“かんむり”としても使われているのも「ローマの落日」(新聞広告)。 だれでも、同じことを考えるようだ。ヘプバーンはえらい?!》

「かんぽの宿」
 今年1月中旬、大阪からの帰途、浜松で下車して、かんぽの宿「浜名湖三ケ日」に一泊した。 数年に一回、小学校時代の3人組が顔を会わせる催しである。2学年下は名古屋在、同級生は浜松在で、幹事役だった。 彼は、これまた数年ごとに行われる同窓会で、昨年夏ここに来たそうだ。
 さて目下、何かと話題の“かんぽの宿”である。日本郵政がオリックス不動産に70施設を一括売却しようとしたことに、 鳩山総務相が待ったをかけ、売却話が白紙に戻されただけでなく、ざまざまの不明瞭な点が出てきた。
 東京09・02・22「かんぽの宿/稼働率7割で7割赤字/人件費や外部委託 割高体質が圧迫」によると、一般的に採算ライン(客室稼働率70%)を超える人気施設でも、 07年度は7割が赤字だったという。
 その理由は「割高な人件費など国営時代から続く高コスト構造で、利益を生み出せなくなっている」からだとか。 つまり民営化されても企業を努力をせず、殿様商売を続けているわけであろう。
 もう一つの理由として、関連法による制約で業績向上に向けた施設の刷新などの事業展開が困難ともあるが、これなど法律だけがなぜ残されているのであろうか。
 稼働率が70%超となったのは70施設のうち、41施設。うち黒字施設は11、収支トントンは1施設で、残る29が赤字であったそうだ。 中でも解せないのは稼働率80%超が11施設もあるのに、4施設が赤字だったそうだ。「赤信号、みんなで渡ればこわくない」どころか「みんなでむさぼれ、そら赤字」という、 底抜けの体質でもあったのか。
 そもそも、国民から徴収した保険料を原資に、国民のための保養施設を全国くまなく提供する、といかにも“親ごころ”的な発想でせっせと造っていたようだが、 何、それは表向きの理由でしかない。現実は、各地の建設関係業者を潤し、かつ縁故の人間を高給で雇い、霞ヶ関の連中の天下り先を確保する、ということであろう。
 ところで、「浜名湖三ケ日」での一夜はどうであったかをご報告しよう。お役所らしく、住所氏名のほかに年齢、職業を書かせ、夕食は時間制で早いのは5時からだったか。 われわれは6時半組で、さぞ混んでいるからだろうと思ったが、さにあらず。ガラガラに近かったのは月曜日だったからか。
 おかげで、大広間の中央を占めていた男女7人は、大声を上げて騒ぎ放題。それでも多少は気になっていたのか、帰りしなに、 入り口付近にいたわれわれ3人に「お騒がせしました。私たちきょうだいで、久しぶりに会いました」などと、聞きもしないのに自慢げに話して出て行った。
 もう一つ、宿泊費から見て、料理はまずまずであったが、配膳の女性は年齢もさまざま、手馴れていない様子からして、パートのようである。 ということは、先の“割高な人件費など国営時代から続く”のは、管理職だけをさすのではないだろうか。
 “かんぽの宿”関係者を除く国民の皆さん!「安保、ハンタイ!!」じゃなかった「簡保(かんぽの宿)、ハンタイ!?」を声高に叫びましょう。

「太鼓叩いて…」
 わが調布市は長年、長野県木島平(きじまだいら)村と“姉妹”関係を結んでいて、いろいろな交流がある。 わが家が「家族スキー」のバスツアーで同村を訪れたのは、86年1月であった。
 交流の一つとして、ここ数年「鬼島太鼓」を披露してくれており、私もカミさんの後について聴きに行った。 パンフレット「鬼島(きじま)太鼓(だいこ) 『青春(はる)を弾(う)つ』」に、こうある。
 結成26年を迎える鬼島太鼓は、女子小・中・高校生による和太鼓チームです。/日本古来の和太鼓スタイルと、アメリカナイズされた演奏とリズム。 溢れんばかりの笑顔に世代を超えた熱狂的なファンを持っており、多くの反響を巻き起こしてきました。 /また、木島平村と交流のあるルクセンブルグをはじめ、昨年は5月初旬のハンガリーでの公演など、数々の国際公演をこなしております。 /調布ではすっかりおなじみとなった鬼島太鼓の、臨場感溢れる演奏をお楽しみください。
 ドラムや和太鼓を叩いてみたいと、若いころには思ったものだが、ほとんどやったことはない。 太鼓の音はお祭や野外の小さなステージなどで聴いて、その音が腹に響くという経験はあるが、このたびの比較的大きなホール(1,300名収容)の最後列でも、 かなりの音量で“臨場感溢れる”どころではなかった。
 大小さまざまな太鼓を叩くなか、小学生が3人いた。ときどき演奏を休む彼女らは、舞台の両側に別れ、座って聴いている。
 いちばん小さいのは3年生ぐらいか、一曲終えるごとに太鼓の種類と位置と奏者を変えるが、照明を落としたステージを皆きびきびと動く。 先の3年生は身の丈ほどある大太鼓を先輩と一緒に運ぶ、けなげである。しかし、その演奏は決してお姉さんたちに負けてはいない。 笑顔も素直、楽しんでいる様子が窺われた。
 高校生たちのバチさばきは、力強く、リズミカル、疲れを知らないのは若さゆえか。だが、高校卒業とともに退団しなければならなく、 リーダーの高校3年生は、そのあいさつで涙ぐんでいた。
 受賞歴もある実力派のグループだが、週4日の練習時間も長く厳しいようで、親の協力もかなりのものと思われる。 少子化で跡を継ぐものが少ないのが悩みだとか。
 主催は鬼島太鼓・調布市とある。先の文章は彼女らを“率いる”「木島平観光株式会社」が書いたものであろう。 終演にあたって、挨拶をしたのはその会社の専務で、一度引っ込んだかと思うと、戻ってきて付け加えたのは「アンコールはありませんか」であった。
 拍手に応えて、彼女らは終始元気で、また各種の太鼓を叩いたり跳んだりしていたが、その掛け声は「ついか(追加)!」「ついか!」=アンコールの日本語訳、 に聞こえたのは私だけだったか。
 ともあれ、そのHPも若々しく、にぎやかである。

(以上、09年2月24日までの執筆)


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